2016.02.

「土の中」

 寒い寒いとボヤいているうちに、急に暖かくなり、そしてまた急に寒くなる。でも確実に春がそこまで。こうなると放置していた庭の、猫の額ほどの畑が気になります。春の野菜苗も沢山売っているし、なんとかしておかなきゃと見に行ってみたら、もうビッシリ青い芽が出ているではありませんか!まだ何も植えていないのに!この一角はオオイヌノフグリ、あの一角はハコベと言うようにほんの二センチ位に伸びたばかりの新芽がいっぱい。勝手にこぼれた種が実はしぶとい。私の知らない内に根を伸ばし、時期を見て芽を出す。見えない土の下で起きていることを知らないと、芽が出てからビックリ!

 見えないからといって何も起きていないと思ったら大間違いなのは、私たちの社会でも同じです。今月中の再稼働が決まっていた高浜原発4号機で原子炉補助建屋で放射性物質の入った水漏れが発覚。こんなことは今までも何回もありましたが、いつも「問題ない」とうやむやに。みんな知らないうちに、もしかしたら放射能が!見えない塀のなかではなにが起きているのか。

 あの福島原発事故の後、漏れ出した放射能が未だに処理できてないのを、目に見えないから忘れてない?オオイヌノフグリの新芽みたいに可愛いものが出てくるのならいいけど、隠されているものはそんな生易しいものではないとおもいます。

 そういえば、「調査して説明責任を果たす。」という土の中もありました。

 昨年は安保法案に反対の多くの人たちのデモや声もありましたが、あっという間に衆議院本会議で可決。そもそも安保法案ってどんなものかみんなが知ってない、というか知らされてない。いまは一体どうなっているのか、新聞にもテレビにも出なくなって地面の下に埋まってしまったね。いつか何かがニョキニョキ生えて来る。

 どんなことでも知らないより知っている方がいい。知った上で自分の判断を大切にしたい。高校生の政治活動を6自治体が自由にと決めたようです。「生徒の判断に縛りをかけてはいけないと考えた」と愛知県。いいね!

 明日は悪いけどハコベたちには退いてもらって、土を耕し、肥料を入れて今から蒔ける枝豆やカブの種を蒔くことにする!私の蒔いた種から採れる枝豆でビールを楽しみに。




横山眞佐子











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