2018.6.



 押入れの整理をしている。この一ヵ月ずーっと。荷物を出して確認して、残すか捨てる 単調な作業を長時間続けることは飽きっぽい私には無理なので、週末毎に時間を決めて整 理することにしたが、当然中々終わらない。毎日少しづつでもすればいいのに、仕事で疲 れたとか気分が乗らないなどナンダカンダ理由をつけて、六畳に溢れ返ったモノを見て見 ぬ振りをしてやり過ごすと週末がやってくる。退路を断たれて何とかするタイプなのだろ う。土曜日だから仕方がない、じゃあしよっかなと自分を納得させて作業している。B 型 だから成せる業だが、相棒の気分に左右される A 型のママにはたまったものじゃない(のに モノはたまっている)

 しかし出てくる出てくる。「一先ず押入れに」と名札の付いたようなモノたちが!布団毛 布マットストーブミシンホットプレート扇風機ツリーアルバムビデオ食器お酒紙袋...文字 通りぎっしり詰まっていた。中でも旭のモノが一番多く、赤ん坊からの衣類や靴、鞄に椅 子にバスタブなど捨てるに捨てられないモノが沢山あり、それを見ていると旭が生まれて からの八年が走馬灯のように思い出され...たのは最初のうちで、捨てないことには前に進 めない現状を考慮して、ノスタルジックな気分を排し出来る限り処分することにした。

  我が家は六畳二間に押入れと天袋二つずつの収納スペースのみで、よくあれだけのモノ が収まっていたなと感心していたら、それを感じていたのは私たちだけではなく、ガラン とした押入れに忍び込む男の子が一人...彼の名はアサヒ。何もない空間を気に入り、せっ せと秘密基地を作ってしまった。すのこの上にマットを敷き、ゲームや読書用の懐中電灯 とクッション、就寝用のシーツと目覚まし時計を備え、秘密基地の居心地の良さを私に何 度も何度もアピールして、挙句の果てには二日続けて押入れに寝泊りする始末。

  折角なのでこれを機にまだ一度も読んでいない絵本を読んであげようかと伝えたところ 「まだ早い」とのお達しが...買ってから二年も経つのに何が早いのだろうか。「おしいれの ぼうけん」の... あっ!因みに彼の将来の夢は冒険家である。

昇より













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