2015.06.



 今、旭は折り紙に夢中です。
ママに教わったものや図書館で借りてきた折り紙の本などを見ながら、つるやかぶとやピアノに手裏剣などを自分で作ります。
できたものを部屋に飾ったり、登園前にお友達にあげるからと言ってはせっせと折って差し上げています。
おかげで部屋中に折り紙が散乱して、リビングが旭の「工作部屋」のようになりました。
一緒に作ろうと私も誘われるのですが、私、どうも折り紙が苦手でして…
「ここやって」と言われて折るのですが中々うまくできません。
「引き上げて折る」や「なかわり折り」などの図解入り説明欄を見ているだけでこめかみが痛くなります。
だからきちんと出来たためしがありません。
久々に作った飛行機でさえ微妙にゆらぎながら飛んでいきます。
落ちた飛行機を拾い自分の不甲斐なさにため息ついていますと、みかねた旭が「かぶと」の折り方を教えてくれました。
息子に教わり初めて作ったかぶとが上出来だったので私の気持ちも少しは救われましたがこれじゃいけない、私にも何かできることはないかと思いまして「こどもの広場」で一冊の本を購入しました。
それが「tupera tuperaの手作りおもちゃ」です。
人気絵本作家による子供に作ってあげたくなる楽しくて可愛い19作品。
ページをめくると不器用な私でも簡単に作れる気にさせてくれる作品がたくさん掲載されています。
Tuperaの魔法にかかった私は「よし、これだ!」と早速その本を購入し、旭が寝ている間にどの作品がいともたやすく出来、且つ旭に喜ばれ、「すごいやん」と称賛を浴びる作品がないかと検討した結果、「風船で作る空飛ぶブタ」を作ることにしました。
ふくらました風船に紙をちぎって目や鼻や口をつけたこの風船人形なら出来ると踏んだ私はその機会をうかがっていました。
 ある雨の日、「何もすることがない」とじらくり始めた旭に、ここぞとばかりに「じゃあこれ作ってみよう」とさっと風船をふくらまし、ちょきちょきちょきにぺたぺたぺたっとリズムよく「空飛ぶブタ」と「へんてこ宇宙人」を作ってあげました。
すると旭は「面白い」と言って喜んでくれました。
部屋中走り回って風船人形をポンポン飛ばして遊ぶ姿を見て私はホッとしました。

 数日後「あの風船どこ?」と尋ねる旭と探してみますと部屋の片隅にしぼんだ風船が落ちていました。
私には「けへっ」と笑っているように見えたことが心残りだったんですけどね。
昇より










tupera tuperaの手づくりおもちゃ

河出書房新社 1400円+税














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