2014.10.



 休日に豊田町の狗留孫山の麓にある「重兵衛茶屋」に行きました。
お目当てはお蕎麦とゆず味噌田楽。
細切りにした芋の天ぷらと出汁のしみこんだ油揚げとお蕎麦との食感が楽しくて、とても美味しい。
人を元気にさせる一杯です。
麺好きの旭もさらっとたいらげました。
近くを流れる杢路子川のせせらぎを聞きながら、霊験あらたかな山の麓の茶屋で田楽をほおばる。
タイムスリップしたようで、このシチュエーションが私、好きなんです。

 ここまでの車中35曲入りの「戦隊シリーズ」のCDをずっと聴かされながら来たかいがあったなぁとしみじみ感じていると、それを指示した当のご本人様は以前ここに来たことを思い出したらしく、
「雪だるま作ったよね。今日、雪降る?」っておっしゃっています。
呑気なこと…「殿、御戯れを!」と言いたい所でしたが、ぐっと飲み込み川へ降りてみました。
川に掛かる橋には樽が置いてあり、拾ったばかりの銀杏が水につけられていました。
川の側には栗の木が植えられており、二頭の鹿が人の気配を察したらしく、白いお尻を見せながら走って逃げていきます。
旭も鹿をしっかり?見たようで喜んでいました。
近くで作業をなさっていた地主さんにお話をお聞きすると
「あれは尾白鹿。本州鹿とも言うね。落ちた栗をよう食べに来よる。」
「鹿は栗食べるんですか?」
「鹿には胃が四つあるから一旦飲み込み、反芻して食べるんよ。猪は胃が一つしかないから皮は吐き出しよるがね。」
「この銀杏はどうされるんですか?」
「三日間水につけて、流し水で洗って周りの皮をむき、実を取り出すんよ」とのこと。
地主さんにお礼を言って茶屋を後にした。

 その夜、下関海響マラソンの本番を2週間後に控えた私がランニングから帰ってくると旭が近くに寄ってきたので
「あっくん応援してね」と声を掛けると、
「パパ、負けてもええんよ」と言います。
「何で?」と聞くと
「負けても僕のアンパンマンのメダルをあげる」
ニコッと笑って見上げます。

「トノ、カタジケノウゴザイマスル」
昇より

















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