2011.10.

今月から新連載です。新米のパパとママ。
一人目の子どもってみんなドタバタ悩みながら育ててます。
だからこそ、ちょっぴり手助けがあったり、
お宅もなの?なんてことがあると、ホッと肩の力が抜けます。
山中家の子育てを通して、みんなでわがふり直す……
ではなく、わが子自慢しましょう。



 2010年3月3日長男旭が誕生した。この日から私は父親になった。

でも父親って何だろう?
どうしたら父親になれるの?
子供が生まれたから父親ですか?
どんな顔が父親顔?
髭でもはやしたらそれらしいかな?
良い父親ってどんな人?
つるの剛士さん教えてください!
向田邦子さんの本に書いてありますか?

テレビを見たりモノの本を読んでも「イクメンパパ」姿の自分や「癇癪持ちの父親」像は見えてこない。
旭が生まれるまでの私は、3歳児宜しく「何で?どうして?」を頭の中で繰り返し自問自答していた。
40を前にしたいい大人が、そんなことがわからないのかと思われるのが恥ずかしくて人にも聞けなかった。
人生の節目として、「父親になる覚悟」があるかどうか試してみようとフルマラソンにチャレンジした。
初出場初完走の好成績に「よし、これで父親になれる」と勝手に合格点を出し、浮かれ、安堵する自分がいたりした。
きっと周囲には理解されていなかったことだろう。

そして、旭が生まれた。すべてがふっとんだ。
考え思い悩んでいたことが一瞬の内に消えてしまった。
ちいさな命が大きな存在となって私たちの前に現れ、泣き、笑い、見つめ、ゆったりとした瞳で語りかけてくる。
そばの母親がやさしく見つめ乳をやる。
そうか、彼女は「母親になったんだ」。
眩しくて羨ましくて憧れた。
なのに私は、父なのに乳でないなんて・・・。ゴメンナサイ。

 甘かった。間違っていた。父親になるならないじゃなかった。
格好をつけてつまらない理由づけをする必要もなかったんだ。
母と子はただそこに「在る」。
ありのままの姿で・・・なんかすっきりした気分になった。

 旭、教えてくれてありがとう。父親であることを。
3月3日は君の誕生日だけど、お父さんが父親であることがわかった日でもあるのです。
ささやかながら「父親宣言」をさせて下さい。
これからよろしくね。
昇より















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